逆車純正エキパイを取り付けてしばらくしたある日。
ひょんなことから「いつものバイク屋さんに預けられるのは機会が限られる!なんなら今しかない!!これを逃したら何年後かも分からない!!」って状況になりました。
いつものバイク屋さんはサブコンチューニングが得意なバイク屋さんでもあるのです。
もしパワコマ付けるとしたら、ぜひココに診てもらいたい。
ココに行くチャンスがあるならば見逃したくない!
ってなもんで予定合わせをしてパワコマ入庫、CBR入庫、取り付け、マップ作成、晴れてこのエンジンが動くのに最適な状態となりました。
取り付けるゾ!って踏ん切りができたのは上記のひょんな出来事があったからなんですが、それまではパワコマを渋っていました。
車体に余計なものを付けたくない。
シンプルなままでいたい。
という思いがあります。
なので、HIDも配線加工の点でイヤでしたし、USB給電ポートやETC、ドラレコ、グリップヒーターなどもクソ食らえです。(笑)
サブコンも効果は知っているものの「余計なもの」というジャンルに分類してました。
唯一、車体保護の観点で電圧計を付けたのですが、その時に車体ハーネスを一切傷つけないように、そして元に戻せるような形でACCの取り出し口を作ったのですね。
それをきっかけに電装品へのハードルが下がりました。笑
安全上、ドラレコは付けたいなと思うようになりましたし、手払いだと高速代金が多めに取られたりもするのでETCも付けたいなと思います。
充電ポートとグリップヒーターは全く付ける気にはなりませんがね。(^_^;)笑
自分にとってそれらは甘えです。笑
で、先の逆車純正エキパイでパワーチェックしたところ空燃比がガッタガタのバッラバラであることが改めて判明しました。
空燃比が崩れてるのはとうの昔から分かっているのですが、海外マップに切り替わってるECUと海外用でもある逆車エキパイの組み合わせで少しでも空燃比が整ってくれないかなと思ってたんです。
しかし、それは全くの甘い考えであり、むしろ酷くなってるようにも見て取れます。
この空燃比に起因するであろうゴボつくエンジンフィールも逆車エキパイでは改善しませんでしたし、長い間ちょっと気になっている点でもありました。
国内仕様、セミフルパワー、フルパワーと乗ってきたのでパワーチェック上では馬力が上がっていった事が分かるのですが、乗り味としては逆に崩れていってるのも分かっていたのです。
ですが、完全体になるための痩せ我慢だというようにも考えていて、半ば諦めでした。
諦めるというよりかは、気にはなるけど気にしてないみたいな。
こういうもんだからどうしようもない、仕方がないって。
どんなゴボつきかというと、例えば2速より高いギアで常用回転域を使っている時にスロットルをワイドオープンするとエンジンがグオォォォって唸っているばかりで全く回転が上がってこないし、トルクも全く出てこない感じ。
野暮ったい感じ。
重苦しい感じ。
「よし!加速するぜー!それ行けー!」ってスロットル開けても、かのCBRは「まあ待て。そう急がずとも良い。(グオォォォと唸り)お前の加速したい気持ちは分かってる。こっちだって加速しようと準備してるんだ。」
まるでそんなやり取りをしているかのよう。笑
それがとある回転数に到達すると途端に、今までの遅れを取り戻すかのように怒涛に回り始める。
そんな感じ。
だから大きく加速したい時はエンジンをリードするかのようにチビチビとリニアにスロットルを開けていき、エンジン回転が追いつけるような開度をしなくてはならないんですね。
ちょっとスロットル開けてみて、回転が追いついてくるリアクションを確かめながら、さらにスロットルを微開してエンジンの回転を上げさせていく。
どうでしょう。伝わりましたでしょうか。(^_^;)笑
文字に起こすとすごいダルい印象ですけど、これを無意識にやって乗りこなしてました。
高速の合流や車線変更などタイミングを計れるとき
はいいんですよ。
シフトダウンして、加速する準備ができるから。
でも瞬発的に加速して、道路上での自分の位置を少しでも変えて安全を確保したい時、自分のイメージとはワンテンポ遅れるのでちょっとストレスでした。
そういった事象をサブコンで解消できるんですか?ってバイク屋さんに伺ったところ、「きっと解消できるよ。とっても乗りやすくなるはず。」と。
そこへ冒頭のひょんな出来事があり、完全体になるためのすべきこととして見え始めていたサブコンが合致して、いざ投入となりました。
CBRを預けて、完成の連絡があり、お迎えに上がりました。
試乗してきてね~っと言われてバイク屋さんをグルっと1周。
もうそれだけで分かんだね。
CBRが「正常」になれたってことが。
今までを「異常」とは言わないにしても、とても崩れていたってことが。
加速が軽い。
発進が軽やか。
フワッと前へ進み出る。
600ccが700ccになったみたい。笑
まるでCBR700RR 笑
試乗を終えてバイク屋さんから説明を受ける。
マップ作成とは非常に緻密な作業だってことが分かりましたし、あれだけ乱れていた空燃比が理想空燃比にピッタリ沿っているグラフを見るととても気持ちいい。笑
実際、バイク屋さんとしても作っていて気持ちいいみたい。笑
帰り道もヘルメットの中でずっと「ほぇ~、こりゃすげぇわ~!気持ちいい!」ってボヤいてました。笑
後日、ツーリングに行きました。
ひっさびさに200kmほど走ってきました。
走っていてとっても気持ちよかったです。(^^)
CBRの動きが軽いこと軽いこと。
エンブレも軽くなったので減速や制動するタイミングが今までとちょっと違います。
それもまた軽やかさに繫がってると思います。
今までは6速巡航でキツい勾配の山道や坂道に行くとパワーが足らず徐々に失速していました。
そうなると微開しても、ガバ開けしてもゴボつくだけなのでシフトダウンが必要になってきます。
それがそのまま数ミリでもスロットル開けるだけでどんどんどんどん加速が伸びていくんですね~。
この時点で驚き。笑
その数ミリの開度の隙間にパワコマが介入するか否かの領域があるっぽいです。
スロットル開度0%、2%、5%、10%、15%、20%、40%、60%、80%、100%においてパワコマが介入するのですが、例えば開度3%だと介入してこないようです。
現象から察するに恐らくではありますが。。。
で、その間隙の開度にしてしまうと純正マップの制御になるのか、途端にバイクが重くなって失速しました。
まるでオバケか何かに後ろからバイクを引っ張られてるかのような感覚です。
それは非常に重くてダルい感覚ですが、そこからわずかに開度を変えてパワコマが介入するようにするとレッブルの翼が生えたかのように軽やかに加速していきます。笑
6速入れておけばどの回転域からでも加速してくれます。驚
この現象によって、純正マップとパワコママップの比較と体感ができました。
正しい燃焼の効果がすごい分かりますし、2度とパワコマを外すことは無いでしょう笑
えぇ、それはもう2度と。(固い意志 笑)
直線を走るだけでも楽しい。
巡航でさえ楽しい。
コーナーで加減速すればもっと楽しい。
それ程までにエンジンのフィーリングが気持ち良くなった。
フル加速してもキレイにトルクが出続けるので、フルスロットルなのに加速具合が強弱していた現象は消えました。
何速でも、どの回転域からでも軽々しい加速で病みつきになりそうだったので要注意です(^_^;)笑
パワフルでピーキーなようにも聞こえますが、それはパワーバンド内だけであって、常用回転域では素直な回転と素直なトルク感で非常に乗りやすいです。
この非常にスムーズなトルクと回転がとても懐かしい感覚を呼び戻したことに驚いたんです。
それって国内仕様のエンジン特性にそっくりだったんですね。
このCBR600RR買って、ウキウキして休日があればとにかく乗り回して、乗ってみればやっぱり楽しくてウキウキしてたあの時。
あの時のエンジンフィールはまさにコレ。
とてもシルキー。
断言できる。
セミフルパワー仕様の時でも、フルパワー仕様の時でもない。
これは国内仕様だ。間違いなくそのフィーリング。
400ccみたいなパワーってバカにされる国内仕様ですが、確かにフルパワーに比べたらパワー感がとても抑え込まれています。
でも、そのエンジン回転は非常にスムーズでとてもリニアだったことがパワコマのおかげで判明しました。笑
パワコマに国内仕様のシルキーさを思い知らされました。笑
峠やサーキットをアタックしない人なら国内仕様が一番乗りやすいんじゃないでしょうかね〜。
国内仕様の存在意義がちょっと分かったような。苦笑
となるとパワコマ仕様というのはエンジンが良く回り、でも出力抑えてマイルドな特性の国内仕様のままトルクフルになった感じでしょうか。
えぇ、とても幸せです笑
逆車カムと逆車エキパイ入れて設計士が描いた完全体になったつもりでいましたが、実は全然セッティングが出ていなかったんですねぇ。
それはもう全くに。
いや〜、燃調はめちゃんこ大事ですね(^_^;)
あまり気にならないと思っていたCBRとの細かなすれ違いは他の不調律も呼び寄せて次第に大きなストレスを生み出していた。。。
それを気付かぬフリして乗っていたし、CBRはそれに強いられていたんだなと。。。
調律の取れたCBRの乗り心地は、かのバレンティーノ・ロッシの言葉を借りるならば「sweet.」ですね!
まさにSweet。
このブログではロッシのsweetが何度か登場している表現ですが、ホントにそうだと思っています。笑
ロッシがこの表現をしたときにはガッテンというか、こんな表現の仕方に感嘆した記憶があります。笑
この型のCBR600RRが2005年に発売されて5年経った2010年に、
1700kmしか走っていない極上中古のこのCBRを買っては「新古車みたいなもんだ」と言い張り、笑
憧れのCBRが手元にあるだけで嬉しくて、
国内仕様で乗り始め、
ただ走っているだけでとんでもなく幸せで、
慣れてきた頃、
手始めに逆車純正マフラー付けてみて自分にだけ響く重低音に品の良さを感じ、笑
それと同時にセミフルパワー化、
モリワキスリップオンを付けてはその音色に感動し、
サーキットを走るようになり、
技術不足による転倒をし、
カウルがレプソル仕様になり、
カムシャフトを換えてフルパワー化、
逆車純正エキパイに換えて、
設計上の完全体へとなった。
もっと早くパワコマ着けていても損はないけれど、エキパイやマフラー、カムシャフトが変わればマップもそれぞれでベストは変わる。
この順序でカスタムを経たからようやくパワコマに辿り着けたと思うし、こういったタイミングがなければパワコマは付けてなかった。
カスタムの上でパワコマは集大成だったかもね。
パワコマ装着後のツーリングでの一コマ。
CBRを走らせることが本当に気持ち良くて。
道の駅でコーヒー飲みながらCBRを眺める事が至福の一時で。笑
なぜだか分からないけど、誇らしかった。笑
これからもずっとずっと乗っていきたい。
そう思わせる最高のバイクです。笑
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by tatsukirton
| 2024-01-14 13:09
| CBR600RR
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